DUNU PRS6、MEMSドライバー搭載のトライブリッドIEMが登場——1DD+4BA+1MEMSの6ドライバー構成

中国発のイヤホンブランドDUNUは、MEMSドライバーを搭載した新型IEM「PRS6」を発表しました。
PRS6は、10mmダイナミックドライバー×1、バランスド・アーマチュアドライバー×4、MEMSドライバー×1を組み合わせた、合計6ドライバー構成のトライブリッドIEMです。
参考価格は249ドル。
音楽だけでなく、映像コンテンツなどにも対応する汎用性を備えています。
MEMSドライバーが超高域を担当
MEMSドライバーとは、半導体プロセスを応用して製造された小型ドライバーで、従来型ドライバーとは異なる構造上の特徴を持っています。
振動素子を小型化することで高速応答性に優れ、高域再生や微細な音の表現力において注目されている技術です。
PRS6では、このMEMSドライバーを超高域帯域に採用。
5Hz~40kHzの広い再生周波数帯域に対応し、MEMSドライバーならではの高速応答性を活かしたサウンド設計を行っています。
主にシンバルやハイハットなどの高域情報、そして音楽に含まれる繊細な倍音表現の再現力向上を目的としています。
また、これはDUNUにとって初となるMEMSドライバー採用モデルです。
実際の効果については、今後の試聴レビューで明らかになるでしょう。
1DD+4BA+1MEMSによる6ドライバー構成
PRS6は、異なる特徴を持つドライバーを組み合わせ、それぞれの得意とする帯域を担当させるトライブリッド構成を採用しています。
■ 低域:10mmカスタムダイナミックドライバー
10mmダイナミックドライバーが低域再生を担当し、低域帯域の表現を支えています。
■ 中域~中高域:4基のカスタムBAドライバー
ボーカル帯域や楽器の細かな表現を担当し、ボーカル帯域や楽器表現を担当します。
■ 超高域:カスタムMEMSドライバー
高速応答性能を活かし、超高域成分の再生を担当します。
異なるタイプのドライバーを組み合わせ、それぞれが得意とする帯域を受け持つことで、各ドライバーの特性を活かす構成です。
デュアルシステム4ウェイクロスオーバーを搭載
マルチドライバーIEMにおいて、異なるドライバー間の帯域をどのようにつなげるかは、サウンド全体の完成度を左右する重要なポイントです。
PRS6では、「Dual System 4-Way Crossover(デュアルシステム4ウェイクロスオーバー)」と呼ばれる設計を採用。
アコースティック構造による帯域分離と電子クロスオーバーネットワークを組み合わせ、6基のドライバーが担当する帯域を適切に分担しています。
各ドライバーの特性を活かしながら、全体として自然でまとまりのあるサウンドを目指した構成です。
チタンフェイスプレートを採用したシェルデザイン
PRS6のフェイスプレートには、純チタン素材を採用しています。
加熱処理、真空相変化、酸洗い、陽極酸化など複数の加工工程を経ることで、結晶模様を思わせる独自のデザインを実現しています。
加工工程の特性により、フェイスプレートごとに模様や色合いには個体差が生じ、一台ごとに異なる表情を楽しめる用いています。
シェル部分にはアルミニウム合金を採用。
チタンとアルミニウムを組み合わせることで、質感と軽量性のバランスを追求しています。
Q-Lock Mini交換式プラグシステムを搭載
付属ケーブルには、高純度単結晶銅線を採用し、銀メッキ処理を施した4芯構造を採用しています。
さらにLitz編組構造を取り入れ、DUNU独自の「Q-Lock Mini交換式プラグシステム」に対応しています。
パッケージには4.4mmバランスプラグと3.5mmシングルエンドプラグを同梱し、使用する機器に合わせて交換できます。
また、付属品として収納ケース、クリーニングブラシ、6.35mm変換アダプター、3種類のイヤーピースも用意されています。
イヤーピースは以下の3種類を付属します。
- 標準タイプ
- 低域表現を強化するレッドノズルタイプ
- 遮音性を高めるブラックフォームタイプ
主な仕様
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| ドライバー構成 | 1DD+4BA+1MEMS(トライブリッド6ドライバー) |
| 再生周波数帯域 | 5Hz~40kHz |
| インピーダンス | 43Ω |
| 感度 | 112dB/mW |
| コネクター | 0.78mm 2Pin |
| プラグ | Q-Lock Mini交換式プラグシステム(4.4mm/3.5mm付属) |
| 価格 | 249ドル |
PRS6は112dB/mWという高感度設計を採用しており、ポータブル機器でも十分な音量を確保しやすい設計です。
一方で、インピーダンスは43Ωとなっているため、より駆動力のあるDAPやポータブルアンプと組み合わせることで、さらなる性能を引き出せる可能性があります。
MEMS搭載トライブリッドIEMとしての市場における位置付け
近年のIEM市場では、1DD+マルチBA構成や、DD+BA+EST(静電ドライバー)によるトライブリッド構成を採用したモデルが増えています。
その一方で、MEMSドライバーを搭載した製品はまだ少なく、PRS6は新しいドライバー技術を取り入れたモデルとして注目される存在です。
249ドルという価格帯でMEMSドライバー搭載IEMを投入した点も、本モデルの大きな特徴です。
エントリークラスのイヤホンから、より本格的なマルチドライバーIEMへのステップアップを考えているユーザーにとって、PRS6は新たな選択肢となるでしょう。
まとめ
DUNU PRS6は、1DD+4BA+1MEMSによるトライブリッド6ドライバー構成を採用し、MEMSドライバーを搭載した新しいIEMです。
5Hz~40kHzの広帯域再生、チタンフェイスプレートによる独自のデザイン、そしてQ-Lock Mini交換式プラグシステムに対応したケーブル設計など、音響設計だけでなく外観や付属品にもこだわったモデルとなっています。
現在、MEMSドライバーを搭載したIEM製品はまだ限られており、PRS6はDUNUが新たなドライバー技術の可能性を追求したモデルとして、今後の展開が期待されます。
タグ